【学生体験談】JoinTECH-Visitでバレンシア大学に留学
Student report: JoinTECH-Visit at University of València

派遣学生 / Participan(s) 博士前期課程?電子システム工学専攻 2名 / Two Master’s students in Electronics
期間 / Period 令和6年12月3日~令和6年12月18日 / December 3, 2024 – December 18, 2024
派遣先 / Host university バレンシア大学(スペイン) / University of València (Spain)
  • ラボでの様子
  • 研究発表の様子

【学生体験談】
 バレンシア大学で、普段私が使っているミストCVDとは異なる、MOCVD法やその他の手法を扱う研究を行っているVicente教授のラボに滞在しました。
 博士後期課程での留学を見据え、この時期に留学したことで、研究者の方々とのネットワークを築くことができ、コミュニケーション力も向上させることができました。ラボでは、主にMOCVD法によるCdO薄膜の成膜シーケンスの観察を行いました。また、バレンシア大学の教授による、SEM、TEM、XRDなどの評価技術に関するセミナーにも参加しました。
 私が普段、京都工芸繊維大学で使用している成膜装置であるミストCVD法と比較すると、MOCVD法の方が装置の構成が複雑で、より細かい制御が必要です。このラボのMOCVD装置はコンソールで制御されており、薄膜の成膜に必要なパラメータはコンソールに入力します。真空システムでは、成膜に10分しかかからない場合でも、サンプルセットからサンプル回収まで約3時間かかり、そのことに驚きました。MOCVD法やその他のプロセスについてはすでに知識がありましたが、実際にその装置を使って成膜プロセスを見学することで、教科書には書かれていないことを多く学べ、非常に良い経験となりました。
 評価技術について学ぶ機会は日本でもありましたが、ここでのセミナーで評価技術を専門とする先生から直接学ぶ機会を得たことで、多くの疑問を解決することができました。私自身も評価技術を向上させることができましたし、このような経験はラボのどの学生にも非常に有益な機会だと思います。
(電子システム工学専攻 修士2年次 Kさん)